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今日の戦いが終わった。
作業は線画とベース色置きのみに留まった。色まで行きたかったが、陰影のはっきりしたドラマチックな塗りをしたかったので、グリザイユでベースシャドウとキーシャドウを重ねる方法を模索してるうちにタイムアップ。
朝はモルフォからひたすら手を模写し、先ほどまではアニメのスクショや実写の画像を参考に筋肉の付き方をイメージしながら模写。合計で4時間ぐらいだろうか。
今日、気付いた事は
・三頭筋の肩甲骨への接続
・斜腹筋の陰影(下部のみではなく上部にも膨らみがあり、ハイライトが当たっていたこと。これは要検証)
・指を含めた人体の面の再意識
・グリザイユ塗りの際にあらかじめオーバーレイでベース色を置きながら塗り進めることで仕上がりがイメージしやすくなる事
・パース定規の活用
他にもこまごまとあるがこんなとこだろうか
模写は描けば良いってもんじゃない。よく初心者は模写をせよ的な事を言う人がいるが
あれは危ない。思考を放棄するタイプの人間はアウトラインをなぞる事に必死になって、描けども描けども上達しないという事がよくある。
模写しながらしっかりと立体をイメージする必要があるのだ。
今日、飯を食いながら呪術廻戦を見ていたら馴染みのある言葉が出てきた。
目の良い奴はどの分野でも強い
これは本当にその通りで絵は観察力がものをいう。
これはイメージ力とも直結するし、これを備えたいわゆる才能のある人はあっという間に絵が上手くなっていく。
世界革命倶楽部というサークルの作家さんなんかそうだ。
俺は良く上手い作家さんを見るとpixivから成長の遍歴を辿って見る事をよくするが、この人は微妙なのは始めの数枚のみで1年もたたないうちにあっという間に上手くなった。とてもマネ出来ない、いや、俺が10代から絵を描いていればまた違ったのだろうか?真偽は永久に不明だが、すくなくとも今の俺には出来ない。
才能の有無で言えば、多分、俺には才能があるんだろう。
最高では8000くらい売ってるし、目やイメージ力は常人よりは強い。
それでも、才能にもランクがあるのだ。
当たり前の話だが。
絵が上手く、世で人気のある作家さんが★5SSRなら、俺は甘く見積もっても★3程度。使いどころによっては役に立つレベルだ。
これを★4ぐらいまで上げる為にはどうしたらいいか?
人生の中盤から絵を描き始めた。遅すぎるスタートだ。
答えは簡単、狂ったようにやるしかない。
正気にては大業成らず これはシグルイという名作漫画の台詞だが、無い知恵を振り絞ってひたすら愚直に積み上げないといけない。
現在、6年目に突入したが、10年を目安に考えると、この1年で作品をリリースしながら、ある程度満足いくレベルまで自分を引き上げ、残り3年でひたすらに作品を作る。
俺は圧倒的に作品数が少ないのだ。
それでも、この6年である程度の絵は描けるようになってきた。足りないものは山ほどあるが、基礎力を鍛え続ける事で着実に前には進んでいる。目も良くなって来ている。
さて、今日はもう休んで明日の戦いに備えよう。
甘ったるい妄想に浸りながら何もしないやつに明日は無い。
やったふりで言い訳を重ねながら挑戦しないやつらは生きながら死んでいる。
俺と同じく、どの分野でも何かに夢中になって研鑽している人々がいる。
俺の友人にも一人だけいる。
名前も知らない、顔も分からない、そんな人々を思う。
明日もまた戦おう。